NZ・ヘイスティングスのブルーベリーピッキングは自由で稼げるのかについて解説します。
・ニュージーランドワーホリでファームジョブをしてみたい
・できる限り楽なファームジョブをしたい
・ブルーベリーピッキングをおすすめしている人が多いけど、詳しく知りたい
そんな方に向けて、ニュージーランドのブルーベリーピッキングで有名なヘイスティングスのブルーベリーファームへ仕事に応募して、実際に働いた経験を紹介します。
①完全自由出勤のブルーベリーファームとは?
ニュージーランド北島のヘイスティングス(Hastings)という町にある「Gourmet Blueberries」というところが、大きなブルーベリーファームで、肉体的にもきつくなく、身長が低くてもピッキングができるため、日本人をはじめとするアジア人の間で人気のファームジョブです。
Gourmet BlueberriesのFacebookより
特に魅力的なのが、出勤時間が自由という点で、ブルーベリーファームのゲートが開く朝の6時からゲートが閉まる夕方6時頃までの間で好きな時間に来て、好きな時間に帰れます。
自由と書きましたが、2023年時点では、大体出勤できるのが、ゲートが開く6時から10時までの間に出勤するという日が多い印象でした。
Gourmet BlueberriesのFacebookより
給料は最低賃金が保証された上での出来高制です。つまり、最低賃金以上にピッキングができると、最低賃金から給料が上乗せされてもらえます。
最低賃金が保証されているため、あまりにもピッキングが遅すぎたり、何度注意されてもミスが改善されなかったりした場合はクビになる可能性はありますが、何年も働いているピッカーの人の話によると、実際にクビになる人はほとんどいないそうです。
②ブルーベリーピッキングの応募方法
Gourmet BlueberriesのFacebookより
基本的には、Gourmet BlueberriesのFacebookの投稿で通知されます。
Facebookの投稿前に、オフィスに行き、仕事の申し込みをしに行きましたが、Facebookの投稿で通知があってからしか申し込みができないと言われたため、原則としては、Facebookの投稿時に応募するのが最短ルートになります。
申し込み方法はオンラインと直接オフィスに行く方法の二種類ありますが、オンライン申し込みの場合でも、オフィスに本人確認をしてから、応募完了となるため、オンラインで申し込む場合でも、できる限り早めにオフィスに行くことをおすすめします。
ボクの場合は、Facebook投稿があってすぐにオンラインで申し込んで、その日のお昼にオフィスに行って申し込みを完了させましたが、午後3時前にはオフィスでの受付が終わってしまいました。ですので、早く行けるようなら、早めにオフィスに行きましょう。
応募時に必要な書類は
・パスポート
・ワーホリビザ
・ニュージーランドの銀行口座の情報
・IRDナンバーの情報
です。
オンラインで応募する場合は、
・ワーホリビザ
・ニュージーランドの銀行口座の情報
・IRDナンバーの情報
をデータでアップロードできるため、印刷は不要です。
オンライン応募後にオフィスに行く時の持ち物はパスポートのみで大丈夫です。
これらの情報は、基本的には仕事を応募する上で必要な情報となるため、すぐに出せるように、出し方を確認しておきましょう。
これら3つの情報の出し方(出力のしかた)を詳しく知りたい方は詳細記事をご覧ください。
Googleマップより
オフィスまでは、Googleマップで「Gourmet Blueberries」で検索すると、駐車場の近くまで行くことができます。
その後は、「PICKER APPLICATION」という標識に続いていけば、「APPLICATION OFFICE」(オフィス)に着くことができます。
写真のような感じで、募集が始まってすぐの時には、応募しに来ている人が並んでいますが、10分もあれば登録は終わりました。
③ブルーベリーピッキング開始までの流れ
⑴説明会の案内の連絡がSMSで届く
ボクの場合はオフィスに申し込んでから1週間くらい経ってから、説明会(induction)の連絡が来ました。翌日の2時までに返事がないと、説明会の日が延びてしまうため、見たらすぐに返事をしましょう。
その後、説明会の前日に「IDを持って、10分前までに来てください」という内容の連絡が来ます。
※ボクが申し込んだのが、ブルーベリーピッキングのシーズン前だったため、申し込みから説明会まで1週間ほどかかりましたが、ブルーベリーピッキング中は、翌日に説明会に参加して、そのまま働くことができている方もいたので、2月以降のハイシーズンに申し込む場合は、申し込んでからすぐに働き始めることもできるはずです。
⑵説明会に参加
指定された日時の10分前に行き説明会に参加します。
内容としては、会社の概要や会社のルールについての説明を受けて、契約書にサインするという流れです。英語があまり得意でなくても、映像で内容を理解することができました。
また、説明会の終わりに、出勤の際に必要なバーコードリーダー付きの名札をもらいます。
この名札がないと、出勤できないので、出勤時には必ず持って行きましょう。
⑶Facebook等で出勤時間を確認
説明会でも説明がありますが、ゲートが開く時間(出勤できる時間)はFacebookで確認できます。
③ブルーベリーピッキングの流れ
⑴ゲートで受け付け&バケツと板を取る
ゲートのところで、名札にあるバーコードをかざして、中に入ります。
その後、バケツと板を自分で取ります。
初めての時は、受付にいるスタッフが教えてくれます。
⑵ファームまでシャトルバスで移動
その後、シャトルバス(又はワゴン車)でその日にピッキングするファームに移動します。
移動と言っても、同じ敷地内のため、2~3分の移動です。
⑶カゴと手袋を取る
シャトルバスでファームに到着したら、トレイとトレイを運ぶトローリーを取ります。
また、グローブもファームに行く途中でもらうところがあります。
⑷指定されたエリアでピッキング
日によって、また時間によってピッキングできるエリアが違うため、その時にスーパーバイザーから指定されたところでピッキングをしましょう。
ちょっとしたコツですが、少し取りづらいレーンや取りづらい箇所のブルーベリーは、思い切って飛ばして大丈夫です。
というのも、スーパーバイザーの方々は、ブルーベリーの取り残しについては、特に何もいいませんし、確認もしていません。
大切なのは、どれだけブルーベリーをピッキングしたかと、ちゃんと綺麗な色のブルーベリーが取れているかどうかということを意識して、どんどん飛ばしながら、ピッキングしていきましょう。
⑸帰り方
トレーがいっぱいになったタイミングや、レーンが終わったタイミングなどで、計量をしに行きます。
帰りたい場合は、計量の場所に行って、帰ることを伝えると、シャトルバスで帰ることができます。
なおシャトルバスは出勤する人の送迎のために、随時走っているため、午前中に帰りたくなった場合でも、シャトルバスですぐに帰ることができます。
また、自分から帰ると言わなくても、その日のピッキング場所のピッキングが終わった場合は、計量のタイミングで「Home time」と言われて、シャトルバスの方に案内されます。
④ブルーベリーピッキングは稼げるのか
結論からいうと、安定して稼げるかどうかは、その年の天候やブルーベリーの実の状況、自分自身のピッキング経験の有無によって左右されます。
その上で、ここから話す内容は、2023年12月~2024年3月まで実際にブルーベリーピッキングをしたボク自身の体験と、2019年から2023年までの4年間ヘイスティングスにいた方の話をもとに紹介します。
まず2023年12月~2024年3月までの状況ですが、コロナ禍が明けて、世界中からニュージーランドに働きに来る人が大勢いたため、申し込みの段階からすぐにその日の定員がオーバーになり、申し込みの窓口がたびたび閉められました。
画像
Gourmet BlueberriesのFacebookより
また、2023年度はブルーベリーが不作だったようで、例年だと11月下旬から始まっていたブルーベリーピッキングが、12月11日からようやく始まりました。
さらに、12月に始まったものの、1月になると、ほとんどのピッカーはお休みになり、少数精鋭のピッカーのみがピッキングをする形になりました。(この少数精鋭のピッカーには、ブルーベリーピッキングの経験者の友達も入れていなかったので、ほとんどの人が1月はお休みとなりました。)
Gourmet BlueberriesのFacebookより
そして、2023年12月に関して言えば、例年だとゲートが閉まるのが午後の6時頃でしたが、平均すると午後3時にはほとんどのピッカーの仕事が終わりとなりました。
そんなわけで、ゲートが開く朝6時からピッキングを始めても平均すると午後3時には終わるため、休憩を取らなかったとしても、1日9時間で、さらに雨の日やブルーベリーを取る場所が少ない日はお休みとなるため、ボクをはじめとして、ブルーベリーピッキング経験者だった友人でさえも、1週間でNZ$900いけばいい方といった感じでした。
これは、最低賃金で働いていたキウイフルーツピッキングやチェリーのパックハウスの時でも、1週間でNZ$1000を超えることが多かったので、そういった意味では、特別稼げるわけではなく、2023年度のような不作の年だと他のファームジョブよりも稼げない可能性もあります。
ちなみに、先述した通り、ヘイスティングスのブルーベリーファームでは、最低賃金が保証された上での出来高制なのですが、ボクのいた時はだいたい1時間で7kg以上取らないと最低賃金を超えられませんでした。
ブルーベリーピッキングが未経験のボクの場合は1時間でだいたい3~5㎏ほどしか取れず、経験者の友人でも5~7㎏の間を行ったり来たりしていたため、最低賃金を超えることは難しかったです。
ちなみに、2019年から2023年までの4年間ヘイスティングスにいたKさんによると、2022年度までも1月の間の約1か月間は少数精鋭のピッカーでピッキングをしていたそうで、夕方から働けるレストランや、夜勤のパックハウスの仕事と掛け持ちでやるくらいがちょうどいいと話していました。
ここまでの話をまとめると、ヘイスティングスのブルーベリーピッキングは、このような感じです。
・その年の天候に左右されて稼げないことがある ・ブルーベリーピッキングの経験がないと、仕事できる日が少なくなることがある(特に1月) ・ブルーベリーピッキングの経験がないと、最低賃金の給料しかもらえない可能性がある
⑤ブルーベリーピッキングのシーズン
先ほどの章でも少し触れましたが、例年だと
・11月下旬~12月末
・2月~5月中旬
ハイシーズンは2月~3月で、この時期はたくさん採ればボーナスがもらえることもあります。
とはいえ、このハイシーズンでたくさん採るためには、ハイシーズン前にブルーベリーピッキングを経験しておいた方がいいので、もしもブルーベリーピッキングで稼ぎたいということであれば、12月中に経験しておいて、1月は他の仕事 or 旅行をしたりする期間にするか、夕方からの仕事をしてダブルワークをするのがおすすめだと感じます。
補足
⑴自転車でも出勤可
ファームジョブでは車が必要な所も多いですが、Gourmet Blueberriesはヘイスティングスの中心部から7~8kmなので、30分もあれば自転車で通うことができます。
ボクはヘイスティングス内のバッパーでしたが、Gourmet Blueberriesに近い側の場所だったため、20分くらいかけて通勤していました。
また、Gourmet Blueberriesでは宿泊施設も提供しているため、車がない場合は、Gourmet Blueberriesの宿泊施設を利用するのも一つの選択肢です。
ただし、ピッキングのシーズン前からいっぱいになるため、宿泊施設を考える場合は、早めにFacebookか「Gourmet Blueberries Seasonal Workers’ Accommodation」と検索して申し込みましょう。
https://www.portacom.co.nz/node/375
⑵ダブルワークする場合は契約書の「Taxコード」をSにする
こちらは細かい話になるため、まだニュージーランドで働いたことがない方はスルーして大丈夫です。
日本で言うところの「甲」と「乙」のような扱いになるのですが、ニュージーランドでも雇用契約書を書くときに、
・メインの収入源の場合は「M」
・他の仕事をしていて、サブの収益減の場合は「S」
と書きましょう。
実際に契約書の写真があると分かりやすいですが、実際に雇用契約書を書くときになると、Taxコードを書く欄があるため、そこだけ覚えておけば十分です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
この記事では、ニュージーランドで有名なヘイスティングスのブルーベリーピッキングの詳細情報について解説しました。
ヘイスティングスのブルーベリーファームでは、自由な時間に出勤ができ、仕事内容自体も難しくなく、体力的にも楽な仕事ですが、天候に左右されて稼げなかったり、ブルーベリーピッキングの経験がないと、思うように稼げなかったりする可能性があります。
ですので、11月頃からGourmetのFacebookページを時々確認しつつ、ヘイスティングスでカフェやレストラン、アフタヌーンシフトやナイトシフトのパックハウスでのダブルワークも視野に入れながら、Gourmetでのブルーベリーピッキングに応募してみるのがおすすめです。
これからニュージーランドにワーホリに行く方や、今すでにニュージーランドにいる方の参考になれば幸いです。